白いスポーツカー (PD-59)

僕は真っ白いピカピカなスポーツカーを走らせている。でも家へ帰るとその車はない。ああ、職場の傍の駐車場に置いてきたんだと思い出す。僕は駐車場を探すが車はない。しかもその広い駐車場には車が殆どいない。僕は職場の中を探すと、その車はサーフボードのように僕の机のすぐ傍に立てかけてあった。多分凄く軽い。ガスはキットになっていてポンと外し、ロッカーにでも入れてあるんだろう。凄く便利になったもんだ。でも何だか非現実的で面妖だ…。

この一週間車の夢ばかり見ている。僕は別に車好きではない。近頃は健康の事を考え、毎日のようにかなりの距離を歩いている。考えてみれば僕は小樽にいた小さい頃から歩くのが好きだった。子供同士で何キロも歩き小樽から山越えで朝里まで山葡萄狩りに行ったし、少し大きくなると一人で山に向かい、ウネウネとした山道を峠を目指して赤井川?方面に出かけていった。頂上付近は真っ白い雲が風のように飛び去り、山鳴りがゴーゴーと地を鳴らした。行けるところまで行き(余り行き過ぎるとヒグマが怖かった)帰りは何時も街の明かりを頼りに帰ってきた。(我ながら変なガキだなァ、小学生のくせに…)

だから車はそんなに好きではない。でも東京に出てきた時は、買ってもらったばかりの(出たばかりの)白いカローラに乗って、長靴を履き、吹雪のオロフレ峠を越え、青函連絡船に乗って出てきたっけ。道が分からないのでただ東京方面と書かれた標識だけを頼りに。青森ではタンボに突っ込んだけれど、夜中の山道をスラロームで延々と走り(多分山側から海側に出るために)まるで長距離ラリーだった。(我ながらヤッパリ変な奴だなァ…)

ここ数日車の夢を見続けるが、概略すると白い大きな車(2000cc位、僕にとっては大きい車だ)、あるいは白いカッコいいスポーツカー。それがコンパクトに折りたためたり、サーフボードのようにヒョイと手に持てる。そして事務所の中を車でユックリ走ったり、駅舎の中を手に下げて歩いたり、一体これは何を意味するのだろう?(明日にでも書くが、4月2日にもそんな夢を見ている)僕の過去の夢の中では車はチームによる機動力であったり、バスは自分の所属している会社であったりする。でも今度のこれらの夢の判断は中々難しい…。  (2010年4月4日)