この頃は飛ばない…  (BD-4)

小さい頃、若い頃は時々飛ぶ夢を見た。空を飛ぶというほどかっこ良いものではない。背に羽があるわけでもなく(それじゃ〜天使だものネェ)、普通の体でとにかく飛ぼうという意思だけで飛んでいる。手を前に伸ばしたり、手を水泳のように前で掻いたり、しかも地上スレスレにト飛ぶ。イカロスのように墜落する事もない、しかし殆ど低空飛行だ。たまに高いところを飛ぶ事もある。それも非常に高い建物、ビルではなく三角屋根のヨーロッパの建物のような土壁?の高い建物の屋根から屋根に飛び移る程度。でもこの頃は全く飛ばない…。

飛ぶ夢というのはやはり何らかの意味があるのだろうか?単純に飛躍とか上昇志向とも思えない。飛んでいる時は、必死で落ちないようにしているのが自分でも分かる。つまりあまり明るい夢ではなく、何か不安感が常につきまとっている飛行だ。昔は僕の友達たちも飛ぶ夢を見ている。彼らに詳しくその様子を聞いていないので、どういう飛び方をしているのか良く分からない。だから僕は飛行機もあまり好きではない。海外出張もできれば行きたくなかった。ロスやニューヨークまでは何とか行ったが、フロリダは絶対行かなかった。あんなワニの棲む地の果てに誰が行くものか!
とにかくふと気づくと僕は飛ばなくなっていた…。 (2009年10月20日