ディオゲネス・クラブ (PD-73)

僕はYGテニスクラブにいた。これも夢に良く出てくるテニスクラブである。昔しばらく所属していた横浜市某所にあるテニスクラブで、テニス半分、仲間との酒盛り半分の黄金の時を過ごしていた。何時もクラブの近くの中華料理屋で、短足3人組で世事批評をして時を過ごした。テニスは3セット前後、少し汗を流しあとは酒盛りである。中華料理を数品取り、始めは生ビール、その後紹興酒のボトルを取り、最後は汁ソバか焼きソバで閉める。(一つ取って皆で分ける)その間延々と世事批評をする。

MT氏は大手ツーリストの管理職、YD氏は元防衛庁のキャリア、僕は広告代理店のプランナー。3人3様で結構意見はバラバラだ。だから逆に面白い。YD氏は結構右翼である。右翼の意見も単純明快で笑える。政治の話、企業の話、本の話とタネは尽きない。いつの間にか外は暗くなる…。

そのテニスクラブのオーナー夫人が出て来た。クラブの中にディオゲネス・クラブを作る。(あるいは僕らが作ったのか?)聞いた事がある名前だと思ったら、以前読んだ「シャーロック・ホームズの回想」に出てくる、ホームズの兄のマイクロフトの所属している変人クラブだった。

そのクラブで具体的に何をやるのかは分からない。僕は仲間のMT氏とストロークをやっていた。この夢では何時もの事だが、きちんとしたコートは出てこない。今回はひねこびた山の中の小さなコートであり、コートは片面が四角くえぐられていた。MT氏は若々しい中年に戻っていた。そこへお邪魔な上級組の男が入ってくる。(普通テニスクラブには必ず上手い会員とヘタな会員がいる。上手い会員は昔体育会にいた連中が多い。僕らは勿論ヘタ組だ)

夢なので相変わらず荒唐無稽で無意味である。オーナー夫人はオットリとして目立たない人である。前にも「ラーメンテニス」の時登場した。本当は短足のオーナーや187cmの息子が出てくるべきなのだが、何時もオットリした大柄なオーナー夫人が出てくる。だから夢は本当に不条理で整合性に欠ける。ディオゲネス・クラブも何をやると言う事でもない。最も変人クラブだから「ホームズの回想」の中でも、そのクラブにいる時は会員同士の会話は禁じられている。

僕は別ブログでマイクロフトの事を書いたが、そのディオゲネスの名前は下欄のリンク元に出ていた。ディオゲネス(記憶に間違いがなければ)とは、古代ギリシアの哲学者の名前で、屁理屈を言う一派だった。古代ギリシア社会の多様さ、面妖さ、面白さである。だからこの夢は本当に無意味で荒唐無稽である。でも元気そうなMT氏の顔を見れたから良しとするか。  (2010年5月15日)