「ゴンノジョウ」 (PD-114)

世の中面白いもんだ。いまだに古い変わった名前の人がいる。昨日見た夢に「ゴンノジョウ」が出てきた。昔僕のいたDA社で僕の上司、専務だった。皆は「ゴンちゃん」と言っていた。「ゴンノジョウ」は「権之丞」と書いたかな?何でも関西の神社の宮司の息子らしい。僕とは仲が悪かった。時々会社の隅に連れて行かれて「首にするぞッ!」と凄まれた。こちらも性格がきついので「おう、してみろよッ」と逆らった。でも名前に関しては人の事は言えない。僕の父も「サダノスケ」という前時代的な名前だった。字は「定之助」だ。まだしも「介」と書くよりは良いか…。

僕も頑固者で、この男の参謀が平気で悪い事をやるので頭にきていた。業者に平気で裏金を要求する。それで随分嫌なめにあった。勿論クライアントにも仕事を取る為裏金を使った。僕はこういう商習慣?には馴染めなかった。そういう意味では僕はやはり頑固職人だ。だから僕は単純明快な社長「オトウサン」側についた?「オトウサン」も昔タイプの接待営業だった。お客と良くゴルフに行ったし、ヘタな麻雀も打った。彼が一所懸命やってもほとんど負けた。だからきちんと接待になっていた。でも裏金が飛び交うよりははるかにマシだ。


夢は別段どうって事もない。DEテニスクラブの某夫人が僕らを呼んで、会社の内情を聞くという訳の分からない夢だ。DA社はいつも破綻の縁にいたからだろう。僕と「ゴンノジョウ」は同じ席に呼ばれたので、二人とも憮然とした顔をした。ただそれだけの夢だ。既に終わっている事なのでヘタな理屈はつけたくない。でも「ゴンノジョウ」は久しぶりで懐かしい?人間だ…。  (2010年9月27日)