無理な仕事 (PD-124)

今朝も昔いたデザイン事務所の夢を見た。京橋にあるTOというデザイン事務所で、そこの社長TMはヤクザみたいで、怒ると河内弁ですぐ「どついたるでェ!」と言う。僕は数ヶ月そこで東京駅大丸のサマーキャンペーンをディレクションしていた。荒っぽかったがそれなりに面白かった。しかし結局ヤクザ事務所で、最後は社長に河内弁で怒鳴られ退社した。

僕はそこにまた勤める。結構だだっ広い雑然とした事務所で、僕はカンプライターをやろうとしている。デザイン関係のリアルスケッチを描く仕事だ。それまでやっていた男は上手く、マーカーで部屋のインテリアのスケッチを上手く描いていた。(僕がデザイナーをやっていた頃から、アメリカ製のカラーマーカーは100色位あった)僕は彼の仕事を引き継ぐようだ。材料を色々揃えて描こうとするが、考えて見ると無理な仕事だった。女房も一緒にいて僕を手伝っている。しかしとても上手く描けそうにない。

僕の隣にヤクザ社長がいて「KA君昼飯を食おうヨ」と言っている。しかし僕は難しい仕事を前にして昼飯どころではない。「この仕事があるので」と断った。社長はさらに「KT君の居場所を知らないか?」と訪ねてきた。僕は「知りません。ずっと会っていません」と答える。「そうか…」と社長は言い、疑い深そうに僕を見る。KTはデザイナー、ディレクターとしては変わり者で、クソマジメなど近眼の、学校の先生のようなタイプだった。夢はそこまでだった。部屋は茶色っぽく埃っぽかった…。

どうもここ数日昔の懐かしいと言うか、僕の過去にいた場所や出会った人たちの夢を見る。そして夢の特徴としては、画面はダークブラウンで埃っぽく、何故か必ず女房が一緒だ。女房は今新しい職場を探して必死になっている。職場といってもせいぜいお茶屋でお茶を売る位だが。でもその収入がなければ僕らの生活は成り立たない。僕の年金は二人で暮らすには安すぎる。困ったもんだ。


でも今日の夢は僕の出来ない仕事の夢だ。僕は元イラストレーターでマンガチックなイラストは描くが、リアルなカンプは描けないからだ。近頃僕は少し焦っているのか?焦ってももう歳だからどうなるものでもない。まあ自然の流れに任せるよりしようがないか…。  (2010年10月28日)