真打登場 (PD−130)

昨日昼食後昼寝をしていると(近頃昼寝が常態になってしまった。スペイン人並か?)白昼夢を見た。僕はDA社の事務所におり、僕の前に女の子二人がいる。クーデター男MZに制作部長のNZから電話が入る。勿論内線である。そして勿論麻雀の誘いである。彼らとはしょっちゅう雀卓を囲んだ。考えてみたら麻雀相手は早稲田出身者が多かった。彼らもそうだが社長のKM、使い込みのOD、サトブツのST、常連は僕以外は皆早稲田出身者だ。元々広告屋は早稲田出身者が多い。それと彼らは騒擾屋でトラブルメーカーも多い。

僕はMZに声を掛けられるのをドキドキしながら待っている。でも回りには4人目が見当たらない。一体どう調達するんだろう?麻雀のメンバー集めは何となく日本人の性格に似ている。問わず語り、以心伝心的な所がある。それと普段敵同士でも麻雀だけは別だ。そういう意味ではコミニュケーション・ゲームとしては最適である。普段の弱者が強者になる事もある。日本政府も、菅・前原も中国、温家宝胡錦濤とすぐ会談をやるのではなく、まず麻雀で火花を散らしたほうがいいんじゃあないか?

とにかくしつこく僕に敵意を見せるMZが、僕を麻雀に誘いそうなのはいい事か悪い事か?彼は自分が死んだ夜にもわざわざ僕を訪れ、雀卓を囲み千点で泣き逃げしていった。そのイジマシさを笑うと同時にMZの死を知った。彼はわざわざ僕の所に挨拶に来たんだ。MZの死を知らせる電話が入ったのは翌日の朝だ。僕は勿論彼の葬式には出なかった。もう彼のほうから挨拶済みだし、クーデターで僕らを追い出した姑息者の葬式に出る必要はない…。


今日は何だか変な夢を見続けていた。僕は戦争にいって大怪我をしたらしい。あるいは死んだか?僕は変身して故郷に戻ってくる。ごく普通の街の中の通りを歩いている。僕の相棒が僕に付き添っている。僕はもう人の形をしていない、既に異形の者である。僕はコケシというか、多分チェスの歩?のような木偶人形になっている。僕の体は円形の太い棒のようで、顔も同じ太さで平たい円柱である。目さえない。手も足もないが何だかスムーズに歩いている、というか進んでいる。ヒョットするとリニアモーターカーのように、少しだけ宙に浮いているのかもしれない。

こんな変な夢を見るのは、ここ数日見続けているTBSの「99年の愛」のせいかも知れない。昨日の話は草薙がアメリカの二世部隊で戦死する話だった。草薙は生きたコケシになって故郷に戻ってくる?いや草薙ではなくそれは僕だった。哀れな姿になったもんだ。でも僕は何の痛痒も感じず、手も足も目もなく街路をスーッと進む。昔読んだ?手塚の火の鳥の「ロビタ」のようだ。でも彼には手も足もあった。夢とはいえ僕はコケシになったのは初めてだ…。


起き掛けに見た夢で、ついにわが夢の大物が出て来た。真打登場だ!死んで以来八幡様の手伝いで忙しい親父がついに現れた。始めは一昨日の夢の続きのようで、僕は谷底の町で左上を見上げていた。そこに広大な空き地がある。親父はそこに大きなマンションか商業物件を造るらしい。一昨日の夢はHD社にいった優秀なKNが、その会社を紹介してくれると言う。今日の夢と同じような場所だった。

一昨日から感じていたが、そこは小川町交差点?から見上げた主婦の友社辺りに見える。そこから少し右側に入った所に大きな空地がある。そこに何かを造るようだ。場面は変わり、大きな事務所の中で沢山の人が働いている。その部屋のど真ん中で、親父が建築家のTH先生に電話しようとしている。親父はまだ若く50代前半のようだ。(親父が癌で死んだのは59歳の時だ)相変わらずいい男だ。知性的な2枚目だ。僕は先手を打って「親父、TH先生には僕から電話を入れておきます」と言った。親父は「ウンッ」と言ってジッと僕の顔を見た。夢はそこまでである…。

でも今までの夢の経緯で、親父は必ずしも親父ではなく、お袋も必ずしもお袋ではない事がある。例えば僕の上司がお袋で出てきたり、お父さん社長KMが親父だったりする。場合によっては僕より若い者も親父として出てくる時がある。つまり僕の指導者、庇護者であれば親父の姿で出てくる事がある。この頃何だか似た夢を何度も見る。例えば小太りの中年のオバサンも何度も出て来た。白いフワッとした服を着ていたり、ケバイ原色の模様の白い服を着ていたり。それとこの頃の夢は女房と一緒の事も多い。何だか僕の周りで何かが少し動きそうな、何かが起こりそうな予感がする…。  (2010年11月7日)


※チェスで将棋の「歩」に当たる駒は「ポーン」だ。僕はチェスはやった事はないが、元々起源は同じで、古代インドのチャトランガと言われている。チェスは6種16個の駒で対戦する。キング・クイーン・ルーク・ビショップそれと歩のポーンだ。映画のチェスのシーンで迫力があったのは「ハリー・ポッターと賢者の石」で、巨大な石の駒が戦うシーンだった。攻撃された石の駒は轟音を立てて崩れ去る。確か昔の映画で人間の駒が戦うシーンもあったような気がする…。