まるで軽業師 (PD-141)

僕は浜松町の手前で新幹線に乗ろうとして、トンネルのような所で待っている。結構人がいる。しかしトンネルの出口は閉まってしまった。トンネルは半円形のコンクリートで、出口は鉄の蛇腹のようなつくりでそれが閉まってしまう。皆はブウブウ言って普通の駅改札に戻りだす。ここは近道だったようだ。(大体浜松町に新幹線は止まらないが…)

僕は線路のすぐ傍を戻る女性についていった。これも近道だと思った。後ろからAO先生もついてくる。彼は口を開かず黙っている。(彼は僕の人生前半の恩人だ)女性は狭い坂口を上りだす。線路より高い位置に辿り着くと何とそこは彼女の家の入り口だった。狭い薄緑のデコラのドアだった。つまりそこで行き止まりだ。僕はガックリして道を引き返し始めた。

すると突然僕はトラックの荷台に乗っていた。その坂を下りトラックは急に右折する。僕は荷台から毛布と一緒に放り出される。飛んでいった先は小さなビルの屋上で、そこにドスンと落ちる。右折した道は高速だったようで、ビルの高さは高速より低かった。僕は別に痛みも感ぜずその屋上から、すぐ隣にある赤茶色の鉄骨の枠組に飛び移る。この枠組も二階建ての高さ位で、下には工場の従業員達?が歩いている。経理の中年の女性もいるようだ。僕は「助けてくれ〜ッ」と声を上げる。

彼らは何かはしごのような物を探し始めるが、それより早く僕はその鉄骨をスルスル滑り降り始める。僕はまるで猿か軽業師だ。別に怖くもない。そこで一度目を覚ます。これも何時もの「出来ないもの」の夢だ。新幹線に乗れない。回り込もうとすると行き止まりだ。引き返そうとするとトラックの荷台の上で、振り落とされた所は狭いビルの屋上(2畳位しかない)。僕は鉄骨に飛び移りスルスル降り始める。普通なら落下事故で簡単に死亡だ。でも夢だから痛くも痒くもない。着地先はビルの建築現場か?地面もコンクリートだった。でもこの夢はどんな意味があるんだろう?あるいは全く無意味か?


その後はしつこく体の夢を見た。僕は何かの治療でいつの間にかかなり深刻な貧血になる。僕はこの治療を相当疑っている。僕の次女のYO子も貧血だ。どうも僕ら夫婦の遺伝らしい。確かに僕の糖尿病の医者には、高血圧で貧血だと言われた。何だか矛盾する症状だ。YO子も貧血である事は確かだ。でもそれはそんなに深刻な事なのか?でも一応YO子にメールを打っておこう。貧血に気をつけてと。でも本当は金欠だったりして。それなら二人にピッタリ当てはまる。(彼女は僕ら夫婦のマネージャーだ。しまらない夫婦にシッカリもので優しい娘。僕はいつも心の中で呟く。天使のようなYO子と…)それにしてもどちらもあまりパッとしない症状だ。  (2010年11月27日)