??回目のMTD(PD-188)

今日は数10回目の「MTD」、つまり「またかいドリーム」。DA社にいた頃の焦燥の夢。つまりこれは僕の一生の夢の中の宿業かもしれない。夢の中の状況は悪く僕は焦燥感に駆られている。僕はDA社のオフィスの、あるシマにいた。そのシマは机・椅子が6個位、僕は真ん中辺りに座っている。位置的には僕は平だ。部長が誰かは分からない。僕の周りは新人ばかり。僕はどうも干されているようだ。というかやる仕事がない。何とかしなければ首になる。オフィスの奥には社長の“お父さんKM”がいる。彼は僕の味方だ。天敵のYT専務の姿は見えない…。

その内別のシマの企画部長NGが来て僕の肩を抱く。180センチのNGが162センチの僕の肩を抱く。彼も僕の天敵で彼に肩を抱かれるいわれはない。彼は僕を企画部のほうに連れて行く。どうもいつもとは感じが違う。やや友好的というか、何か魂胆があるのか?彼は僕にささやく。「一人でやっていると大変だろう。外注も多くなるので利益率も低くなるし」僕は彼に言う。「僕をスカウトしてくれるの?」。彼のシマはスチールデスクに混じって、濃い青のウッドデスクが置いてある。僕は珍しく彼にお世辞を言う。「あの青のデスクはカッコいいね」。こういうところは結構僕はシラジラしい。夢はそこまでだった。

何故彼が天敵か?僕がこの会社に途中入社した時、彼がプランナーで動かしていたクライアントの現場営業を任された。でもその後すぐに彼とはトラブった。彼が業者から裏金を取っていて、クライアントからクレームが付いたからである。僕もダーティな事は嫌いなので、彼に止めるように率直に話した。それ以来の天敵で、彼は僕を目の敵にした。それは彼のグループをも敵にする事だった。それ以来彼は僕の企画を書かなくなった。やむを得ず僕は自分で企画を書くようになった。僕は制作上がりなので(デザイナー、アートディレクター )僕の書く企画は抽象的ではなく実践的だった。だからむしろ僕のほうが仕事を良く取れた。すると彼との関係は益々悪くなった…。

彼は仕事を取る時にも、彼の親分YTとクライアントに裏金を渡した。だから僕とは全然ビジネスコンセプトの違う男だった。というか多分ライフコンセプトも違うだろう。僕はお金には興味がなかった。だから一生貧乏をした?でも彼は悪事を積み重ね?豪邸を建てた。今となればどちらが賢い生き方かは分からない。でも僕は悪事で金を貯めようとは決して思わないだろう。僕は典型的な仕事職人だった。いい仕事が出来ればそれで満足で、お金にはあまり興味がなかった…。


その彼が夢の中とはいえ僕に近づいてきた。でもその目的は純粋ではないだろうが、それにしてもこれも一種の邂逅?だ。でも彼はどうしているのだろう?まだ生きているのか?歳は僕と同じでもう70に近い。彼はDA社での悪事が祟り首になったが、また別の会社で同じような事をやっていたのだろう。中国の新幹線事故も役人の汚職や手抜き工事が原因の一つとされている。そういう意味では彼は“中国の大人(たいじん)”的なのかもしれない。チマチマした仕事職人の僕とはどうも人種が違うようだ。でも天敵の彼に肩を抱かれる夢はいい事なのか悪い事なのか…?