放射能ピープル (SD-59)

最近原発事故に関する夢を時々見る。初めて見たのは去年の9月11日、人間原子炉の夢だった。それからちょうど半年後、3月11日にこの大事故は起こった。だから近頃時々見る原発関連の夢はやや不気味である。近頃は原発事故というよりは放射能についての夢だ。僕の住んでいる団地、高台の団地の放射能が高い夢は確か7月23日に見た。つまりその夢は、風の通る高台の放射能は高いという事を言っているのか?あるいはまた近々福島から大量のセシウムが放出されるのか?この事故はどうもまだまだ後がありそうだ。(前の夢から類推すれば、今度事故るのは12月23日か?)

昨日の夜も何か長々と放射能の夢を見ていた。何処か地方の小さな村が数箇所立ち上がる。それまでは村が封鎖されていたのか?しかしその地では基準放射能数値が決められる。その村々はセシウムが?ベクレル以下で開設される。それは小さな数字であるが、放射性物質で汚染されている事は確かだ。ヒョットすると例の福島の、現在避難区域になっている場所か?出来れば放射能が残っている地域には人は住まない方が良い。たとえそれが懐かしい故里でも…。でも夢の感じでは、人はその残留放射能の村で暮らし始める。そして夢の画面は真っ暗である。本当に日本人は放射能ピープルになってしまったようだ。SFの世界が段々現実のものになってくる。しかも日本のど真ん中で…。

夢はそれだけである。でもあまり有り難くない嫌な夢だ。その後の起き掛けの夢も少し物悲しいものだった。僕らは学生時代に戻っているようだ。でも若いけれどもう既に社会人か?僕はフリーのデザイナーで、依頼された仕事を制作プロダクションに持っていく。そこには例の腐れ縁の?NGもいた。それと懐かしい、学生時代に好きだった女の子もいて、僕に声をかける。でも僕は晩生(おくて)なので素直に彼女への感情を表現できない。つまりお茶に誘ったり、ましてや好きだなんては言えない。僕は仕事を収め、その殺風景なプロダクションを後にする。下りのエレベーターの中には知らない若い女の子がいて僕をジッと見ている。僕も彼女を見たがブスではないが美人でもない。ただ普通の女事務員だ。そこで目が覚めた。でもこの見知らぬ女性は一体誰だ?


しかし若い頃とはいえ、自分の好きな子に好きだとは言えなかった。だから夢の中でも何だか物悲しい気持ちになる。彼女はやはり美人で色っぽかった。腐れ縁のNGは同級生で、もう物故したが夢に時々出てくる男だ。ヒョットすると彼とも前世からの繋がりがあったのか?僕は彼の誘いでデザイナーになった。本当は文章が好きで、週刊誌の記者にでもなろうと思っていたが、彼が僕の人生を変えた?だから今でも、初めから文章を書く職業に就いたほうが良かったと時々思う。でもいまさらそんな事を言ってももう遅い。何しろ僕は67歳だ。一人の人生はなかなか自分の思うようにはいかないものだ。僕の長兄も文学者になりたかったが、紆余曲折があり経済学者になってしまった。そして若死にしてからシャーマンに呼び出され、生まれ変わったら文学者になりたいと言っていた。この話もやや物悲しい…。でも実は我が家は歴史的に大工や絵描きの家系、やはり知らず知らずのうちにアートのほうに引き寄せられたのか?いつの間にか僕も…。


原発事故に関する夢の確認→2/26あの時の高揚感(東電の事故を良い事と勘違い…)、3/9塩を変える(町が塩になる夢)