下弦の月 (SD-69)

小さな国が独立した。その国は“カナン”という。カナンという声が響いたのか、自分でカナンと思ったのかは定かではない。その国は下弦の月のようにやや左上が円形で、月面の1/4位しか見えない形状である。カナンといえば今やヨルダン川左岸の小さな地域、パレスチナの事だろうか?この夢の国は小さくて、右側の斜線の部分に政府関係の建物が並ぶが、小さく狭いので隣国、つまり右側の国境から銃弾が届きそうな距離である。このイメージの小ささから下手をするとそこは“ガザ地区”かもしれない。

でも何故この国は“カナン”というのだろう?カナンは太古、紀元前16世紀頃?アブラハムがハランから一族で南下してきた時、エホバの神から約束された“乳と蜜の流れる国”の事をいう。つまり今のイスラエルのエリアである…。カナンはその時は色々な部族が暮らす多民族地域であった筈。そこには既にペリシテ人もいた。現代もつい最近まで、つまりイスラエルが強引に建国するまで、アラブもユダヤも仲良く暮らしていた国で、多分パレスチナだっただろう。夢の中でその地域が何故独立し、しかも“カナン”というのか?でもまあできればあの地域は太古のように多民族が暮らす平和な場所である方が良いのかもしれない。大体元は同じセム系の部族なのだから…。

その後の夢は嫌な夢だった。僕は仕事でAS新聞のTM先生の所にいたが、何か機械の故障が起こり、皆でそれを修理しに行く。何故かそこは冬の海で、ドラム缶を巨大にしたような機械が浮いていて、僕らはその上に乗り機械を直そうとする。そこにはTM先生もAK社のMTもいる。ところが僕の女房までついてきて、気がつくと女房は冬の海に落ちていた。そして水に浸かりながら携帯電話で話している。僕は助けようと手を伸ばす。このままで心臓麻痺で死んでしまう。そして上手く助けられないで、焦っている所で目が覚めた。もう午前8時に近かった…。嫌な夢だ。僕は女房が起きるとその事を伝え注意するように言ったが、女房はキョトンとしている。そりゃそうだ。急に冬の海に落ちると言われてもピンと来ないだろう…。


でも夢の中で海は別の意味を持つ。例えば仕事の場であったり、世間であったり、場合によっては濁世?であったりする。だからそれは女房がまた家の外に仕事を探したり、知らない人と付き合ったりする事をさすのかもしれない。そこで意外な悪意に出会う…。それにしても冬の海に浸かり、携帯で話している女房の何と不可解な夢の映像。