小樽の海 (PD-241)

今朝は僕は小樽の海で、時々夢で見るように、小樽港の防波堤の上にいた。内側ではDEテニスクラブのKB夫妻が泳いでおり、僕に一緒に泳ごうと声をかける。僕も海に入り泳ぎだす。海は浅い砂地で水は綺麗だ。でも本当は港内なので10メートル位の深さはある。そして水もやや茶色っぽく濁っている筈。

その内僕は防波堤の外で泳ぎだす。海の色は濃いブルーに変わる。しかも防波堤の傍に巨大な金属製のケーソン(浮き島)?があり、何だか色々な装置があり、イルカも2匹飼われている。でも実際はそんな物はない。今でもない筈だ。そしていつも夢で見るように、僕は今日はその海に潜る事はなかった。何時もは海に潜り、海底は色々な形態をしている。例えばそこは四角く区切られた畑のような形をしていたり…。

でも実際は防波堤の外を潜ると恐ろしい。そこはとても深く、水は冷たく群青だ。そして防波堤の切り立った斜めの直線が続き、潜っている僕の存在は凄く小さく感じられる。そして潜っても潜っても海底は見えない。一体何メートルあるんだろう?僕は途中で恐怖にかられ慌てて浮上する。大体僕はよく泳ぎ、よく潜るくせに海が怖い。一人で広大な海草の原を泳いでいる時は、何かが僕の足を引っ張り、水に引き込まれるのではないかという不安に駆られる。

そういう点では、小樽築港の短い突堤を皆で潜る時は恐怖を感じない。5メートルも潜ると、昆布の林が見えてきて、その付け根にはバフンウニやババ貝やホヤが豊富に転がっている。僕らは何度も潜り、その海の幸を焚き火の周りに積み上げる。そして皆で分けてその場で食べる。バフンウニは石で割って指を入れ、そのオレンジの実をすくって食べる。何という甘さ…。それに飽きると今度はウニやババ貝を焼いて食べる。何という香ばしさ…。ホヤは僕は食べなかったが、仲間は平気で生で食べていた。

ある時僕は築港の桟橋の底を潜った。底は深く10メートル位あった。でも底は荒れた砂地で何もなかった。何度か潜るうち僕は大きなクモヒトデを捕まえ友達に見せた。彼らは平気でそれを焼いて食べた。足を引きちぎり、それを割って食べるとウニの実のようなものが出てきて、結構いけるらしい。でも彼らはどうしてクモヒトデが食べれる事を知っていたのだろう?それともあるものは何でも食べてしまうのか?ヒョットするとこれが人類の食への対応なのかも知れない。とにかく食べれそうな物は、勇気を持ってそれを口にする。当たって腹痛を起こせば、これは食べてはいけないと分かる。下手をすれば命に関わるのに、何という勇気のある事か?

近頃植物図鑑を見ていても、有毒植物が沢山出て来て、間違って口にしてはいけないと書いてある。でも僕には良く見分けがつかない。中にはヤマトリカブトのような猛毒のものや、ハシリドコロなどという名前からして恐ろしいものもある。彼岸花も綺麗だが毒草だ。ましてや海のものなど得体の知れないものが多い。またその生き物は、毒を持つ事で自分を守るという手段になる。だから僕は結構用心深く、自分で取ってきたキノコなどは決して食べない。キノコも当たると命に関わる。


とにかく夢の中では、僕は良く泳ぎよく潜る。でも今の所それによる現実のメリットはあまりなさそうだ。ヤレヤレ夢の中とはいえご苦労さんな事だ…。