パイプ人間(PD−278)

僕は手にパイプをつけたまま横たわっている。人工透析と同じように血管に2本のパイプをつないで横たわる。ここは病院ではなくどうも山里のようである。

僕は又移動する。目の前は巨大な饅頭のような形をした、そして黒々とした山である。といってもせいぜい100メートルにも満たない高さで、急な斜面は黒々した木々で埋っている。僕はその下で又パイプをつけて横たわる。どうも僕はこの山に来る人たちの為パイプにつながっているようだ。でもどうして?僕は何の役に立っているんだろう?

夢としてはやはり変な夢だ。僕は公共的パイプ人間だ?それにこの黒々した小山は、時々夢に出てくる存在だ。一体何の象徴だろう?今朝は珍しく地は霧に閉ざされている。団地の数棟先はもう霧で見えない。多分こんな景色はこの団地へ来てから初めてだ。勿論ランドマークも見えない…。